多くの人にとって、マイホームを建てることは人生最大の買い物といっても過言ではないですよね。
最近では出産を機に田舎に家を建てる方も多くなってきています。都会は地価が高かったりそもそも土地が余っていなかったり、自然が少なく子育てには不向きと考える方も少なくないようです。
また、定年後などにスローライフを求めて田舎に移住する方も増えており、自分たちで農業をするなど田舎に移住して新しい人生を楽しんでいるという方もたくさんいます。
そんな田舎に新しい拠点となる一軒家を建てる場合ですが、実はできるだけ安く建てるためのコツがあるのをご存知でしょうか?
この記事では、田舎にできるだけ安く家を建てたい方が押さえるべきポイントについてご紹介します。
自治体の制度を活用する
例えば都会に住んでいる方が家を建てて田舎に引っ越ししようと考えているなら、各自治体が実施している制度を上手く活用しましょう。
昨今、地方における人口減少が大きな問題となっており、主に若者が離れてしまうことで空き家が増えるなどして過疎化が進んでいる地域はたくさんあります。
そのため、移住促進プログラムを進めている自治体が日本各地で増えてきています。
一例を挙げると、新築の場合「最大で300万円の補助金」が出る以外に設備面での補助金もある他、さらに引っ越し代などまで負担してくれる地域も実際にあります。
具体的に移住したい地域が決まっていないのであれば、こうした制度を基準に移住先を決めるというのはおすすめです。
家を建てるための土地についてしっかり調べる
一軒家を建てるためには土地が必要です。田舎の地価は都会のように場所によって激しく変動することはあまりありませんが、問題はその土地が安全かどうかです。
例えば、山が近いと猪やクマ、サルなど野生の動物が家の近隣まで下りてきて庭を荒らすなど被害を及ぼす可能性があります。
また、地域によっては面倒な行事への参加を強いられたり、高い自治会費を請求されるなど、住み始めてからいろいろと厄介なことに気付くケースは非常に多いです。
そうならないためには家を建てる前にその土地について十分な下調べをしておくことが重要です。
ネットなどで調べて目星をつけた土地に関しては実際に足を運んで周辺を散策してみましょう。
その際に周囲にある家を見て「どんな造りが多いのか」「どんな工夫をしているのか」などをチェックしたり、可能であれば実際に住んでいる人に会って話を伺うのはおすすめです。
気になる点や工夫されている点など、すでに家を建てて住んでいる人の意見は参考になりますし、どんな人が住んでいるのかもわかるので一石二鳥です。
農地に家を建てる
田舎に行くとすでに長年手入れされていない農地を目にすることは多いです。
一度荒れ果ててしまった農地を復活させるには長い年月が必要ですし、現在は農業に従事する若者が減っていることもありたくさんの農地が活用されることのないまま放置されているのが現状です。
しかし、田舎に家を建てたい人にとってはこの農地が家を建てるための土地としての選択肢になります。
本来は家を建てるのための土地として宅地があり、農地は農作を目的とした土地です。
そのため原則的には農地に家を建てることはできないので、農地を宅地にするために名目を変更する必要があり、これを宅地転用と呼びます。
本来、宅地転用の処理を行うには時間や費用、面倒な手間がかかるのですが、実は都市計画法の区分によっては名目を変更しなくても家を建てることが可能なんです。
そのため、この「名目を変更しなくても家を建てることが可能な農地」を探して家を建てることで、土地代をかけずに安い値段で一軒家を所有することができます。
建築業者の比較は必須!
新しく一軒家を建てる際には建築業者を依頼することになるわけですが、この建築業者選びによってもかかる金額は大きく違ってきます。
なんとなく「田舎なんだし業者もそこそこ安いのでは?」と思ってしまいますが、実は田舎ほど都会と違って建築業者の数が少なく、競争率が低いために価格が高めに設定されているケースが少なくないのです。
「高くても他に選択肢がないから使わざるを得ない」という状況があるため仕方のないことかもしれませんが、なにもせず馬鹿正直に高いお金を払うことはありません。
少ないといってもいくつかの業者は存在するはずですので、そうした複数の業者で比較することが大切です。
いくつかの業者を比較することで価格交渉の材料も手に入るので、積極的に比較や交渉を行っていきましょう。
安くて広ければいい?将来のことまで考えたマイホーム計画が大切!
土地が安く手に入るとなると一軒家に対する理想は膨らむかもしれません。
広い土地が確保できれば家自体もそうですが、大きな庭や車庫など…。夢は広がるところですが、一度冷静に将来のことまで考えておくことも重要です。
固定資産税が高くなる可能性は十分に考えられますし、あまり広すぎると住み手が居なくなった時に売るのが難しくなるでしょう。
近年、田舎で空き家が目立っている大きな原因の一つがまさにこれです。
昔は土地自体安かったですし、農作業に従事する方が多かったこともあり、広大な土地を所有してその中に家を建てる家庭は多かったです。
しかし現在では必要以上に広い土地を所有しても管理できないことがあり、広すぎる土地や家には買い手が付きにくい状況になっています。
このような事情もあるため、田舎に土地を買って一軒家を建てる場合は、その土地や家の将来的なことまで考えたうえで計画を立てることが重要です。
できるだけ安く田舎で一軒家を建てて幸せに暮らす方法まとめ
ここまでご紹介したとおり、田舎で一軒家を建てるためには
- 自治体の制度をフル活用する
- 購入候補の土地や周辺環境について十分下調べする
- 建築業者は複数社を比較する
- 将来的なことまで考えて土地を買う&家を建てる
これら4つのポイントを押さえることが大切です。
人生における大きな買い物となるはずですから、無駄に妥協せず少しでも理想に近いマイホームを建てられるよう、ぜひ参考にしてみてください。